> For the complete documentation index, see [llms.txt](https://jp-contents.innersourcecommons.org/llms.txt). Markdown versions of documentation pages are available by appending `.md` to page URLs; this page is available as [Markdown](https://jp-contents.innersourcecommons.org/getting-started-with-innersource/afterword.md).

# 訳者あとがき

本書籍の翻訳時、日本では「デジタルトランスフォーメーション(DX)」がバズワードとして注目されています。 しかしデジタルトランスフォーメーションを体現しようとする企業は本質的にソフトウェア企業となる必要があり、社内でソフトウェアエンジニアをかかえる内製化に舵を切ることになります。一方でデジタルトランスフォーメーションを声高に叫ぶ組織が、そのようなエンジニアリングの根本的な課題に取り組んでいるかについては、疑問の余地があるでしょう。

インナーソースはオープンソースの文化やプラクティスを企業に持ち込むことで、社内のサイロを壊しコラボレーションを加速させることが主な目的です。また、インナーソースは社内でコードを育てて共有する文化を作ることにより、エンジニアがより効率的に、そして幸せに働けるようになることにも貢献します。エンジニアが幸せになれる風通しの良いコラボレーションが社内に存在すれば、組織とエンジニアの関係も良好になるでしょう。

コロナ禍はエンジニアの働き方を変えました。リモートでの開発が増えた結果、今まで以上に非同期でコミュニケーションを行う必要性が高まっています。時間や場所を異にするメンバーがコラボレーションする時代に求められているのは、積極的なドキュメンテーション文化です。もともとが国と時間を超えたコラボレーションであるオープンソースの考え方を組織に統合したインナーソースは、今後の分散化した組織による開発にも貢献してくれることでしょう。

ただし、インナーソースは一夜にて育つことはありません。インナーソースは多くの個人が果たした有志の貢献によって醸成されます。エンジニアの働く環境を改善し、共創が生まれる組織を実現するためにインナーソースは全ての人に開かれています。InnerSource Commons はインナーソースの理解、適用、実践を推進する公益団体です。知識と経験を蓄積、共有し、ベストプラクティスを見つけ、普及活動をする、その実態は世界中の有志メンバーの貢献によるものです。本書の翻訳も有志の貢献により実現しました。

この翻訳には和訳以上に、大変大きなものが含まれています。本書の翻訳はインナーソースに関する初期のプロジェクトで、そもそもインナーソースについての日本語における共通理解が存在しないところがスタートラインでした。インナーソースの代表的なロールである "トラステッドコミッター" の存在や、正しい文章の捉え方など、コミュニティで多くの意見交換がされ、翻訳に至っています。私を含めたコミュニティメンバーにとっても、本書の翻訳活動はインナーソースを正しく学ぶ良い機会になりました。

この本を読んだあなたは、インナーソースを理解する第一歩を踏み出しました。この旅は文化変革の旅であり、終わることはありません。 しかし、心配ご無用! この旅には InnerSource Commons をはじめとした世界中の強力な仲間がいます。それに加え、インナーソースを実現するためのパターン集である [*インナーソース パターンブック*](https://patterns.innersourcecommons.org/v/jp/) と、順を追って学べる教材の [*インナーソース ラーニングパス*](https://innersourcecommons.org/ja/learn/learning-path/) も提供されています。是非一緒にインナーソースの旅を楽しみましょう!

服部 佑樹

## 訳者一覧 (GitHub アカウント名)

@yuhattor (代表者)\
@amixedcolor\
@bory-kb\
@kawaguti\
@masskaneko\
@shrimp78\
@ystk<br>
